本文へ移動

製品紹介

ばね加工

引きばね

引きばねは引張ばねや引張コイルばねとも呼ばれ、
フックが両端についているのが特徴です。
主に自転車のスタンドや農業機械のローダー部分などに
使用されています。
引きばねの特徴と設計製作ポイントをご紹介します。

引きばねの特徴

引きばねは引っ張ると元に戻ろうとする力を利用したばねです。
引っ張るためのフックが両端についています。
フック形状は様々なタイプがあります。引きばねの主な特徴は2つです。

  • FEATURES
    1

    多種多様なフック形状がある

    フックの形状は使用環境や使用用途によって多種多様に製作できます。
    例えば、取り付けるスペースが限られている場合は、半丸フックが向いています。
    また、量産や荷重の安定性を求める場合は、逆丸フックを推奨します。
    フックの形状の設計でお困りの方はぜひご相談ください。

名称 形状 特徴 名称 形状 特徴
半丸フック

コイル半巻を起こしたもの

丸フック

コイル一巻を起こしたもの

逆丸フック

コイル一巻をねじり起こしたもの

側面丸フック

コイル一巻を側面に起こしたもの

角フック

端部を角型に加工したもの

Uフック

端部をU字型に加工したもの

Vフック

端部を図のようにV字型に加工したもの

絞り丸フック

コイル端部のコイル径を順次小さくしたもの

ねじり込みフック

コイル端部は特に加工を施さず、フックとして別の金具類をねじり込んだもの

斜め丸フック

コイルの一巻を斜めに傾けて起こしたもの

  • FEATURES
    2

    初張力により小さいスペースでも高荷重を得ることが可能

    初張力とは、引きばねを密着巻きにしたときに接している線材の間に生じる内力のことです。
    初張力は引きばねのみに生じる力です。
    より強い初張力が欲しい場合は、密着度の高いコイル巻きにすることで高荷重を得ることができます。

設計製作のポイント

引きばねの設計製作のポイントは2つあります。
栄光技研株式会社では、材質・使用用途・使用環境に
合わせてご提案いたします。

  • POINT
    1

    引きばねのフック部の応力設定

    フック起こし部分の曲げRを大きく取ることで応力集中を避けます。
    複雑な形状にすると応力集中がおきて、使用時や加工時での折損等が生じやすくなります。
    フック形状によって応力集中箇所が異なることから、応力設定には注意しましょう。

  • POINT
    2

    初張力の設定

    初張力を0としたい場合は密着巻きではなく、ピッチ巻きにすることで0にできます。
    ばね材料のクセと低温焼きなましによって、引きばねへの影響が大きく出るため注意が必要です。
    詳しくはこちらのページをご覧ください。

仕様

製作可能な引きばねのフック形状

半丸フック

丸フック

逆丸フック

側面丸フック

角フック

Uフック

Vフック

フリー(絞り丸)フック

斜め丸フック

ねじ込みフック

製作可能な材質

ステンレス系(SUS304-WPB/SUS304-WPA/SUS316-WPA/SUS631)

ピアノ線(SWP-A/SWP-B/SWP-V)

硬鋼線(SW-B/SW-C)

リン青銅

インコネル

ベリリウム銅

オイルテンパー線(SWOSC-B、SWOSC-V)

メッキ線(亜鉛/ニッケル)

エナメル線

純チタン

記載されていない材料も取り扱っている場合がございますので、まずはお気軽にご相談ください。

製作可能な太さ

φ0.1~φ15

製作可能なサイズ

~全長1m

材質や太さによっては1m以上の引きばねを製作することも可能です。まずはご要望のサイズをお問い合わせください。

コイルの巻き方

密着巻き/ピッチ巻き

主な使用用途

トランポリン、家電製品(電子レンジ)、農業機械、食品製造機械など

事例はこちら

荷重

静的荷重/繰返し荷重/衝撃荷重

引きばねの基本用語

引きばねを設計する際に用いる基本用語の一覧や初張力や荷重の計算式の技術情報を掲載しています。
 

栄光技研は冷間成形のばねと金属部品の開発・製造を専門としています。
多岐にわたる業種の経験を活かし、お客様にぴったりの製品を提供しています。