本文へ移動

もっと知りたい 技術コラム

福祉・介護機器であるストレッチャーに使われる引きばね・トーションばねの機能や特徴を説明します。

病院や福祉・介護施設に使用する医療用ストレッチャーには、簡単にストレッチャーが折りたたむことができるように、引きばねやトーションばねなど複数のばねが組み込まれています。フレーム部分や背もたれの調節部分など、昇降機能にもバネが使われている場合があります。ただしメーカーによって電動モーター、ガススプリングと様々なタイプがあるので、全てにばねが使われているわけではありません。今回は、ストレッチャーに使われる引きばね・トーションばねの機能や役割について解説します。

ストレッチャーのばねの機能

ストレッチャーのばねのなかでも、主に使用される3箇所のばねの機能を紹介します。

1.背もたれの調整機能
背もたれ部分には、患者の上半身の角度を調整するためのばねが組み込まれています。反発力が必要となる構造なので、トーションばねが適しているでしょう。

2.脚部の調整機能
一部の医療用ストレッチャーには、脚部の高さを調整するためのばねが組み込まれています。脚部を上げたり下げたりする際に使用され、患者の下半身の位置を変更できるようにします。

3.フレームの補助機能
フレーム部分の裏側に引きばねが組み込まれているストレッチャーがあります。ばね単体だけでなく、ばねの上からゴムなどのカバーをし、防音対策など行っているものもあります。フレームが拡がったり、元に戻るときの負荷を軽減する役割を果たしています。

使用する引きばねやトーションばねの共通点

上記で述べた3箇所に使われるばねの形状は、引きばねかトーションばねが用いられることが多いです。引きばねやトーションばねの共通点は耐久性です。使用する人、操作する人にとって使い勝手の良いちょうどいい力加減が求められます。そのため引きばね、トーションばねの特徴を理解することが大切です。
引きばねの設計のポイントについてはこちらをご覧ください。
トーションばねの設計時の注意点についてはこちらをご覧ください。

材質・線径・ばねの大きさによって使用感や役割が大きく異なるので、設計には注意しましょう。規格品ではなく、オーダーメイドのばねを推奨いたします。
栄光技研株式会社では試作1個からばねが製作可能です。ぜひお気軽にお問い合わせフォームでご相談ください。

技術コラム 一覧に戻る