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もっと知りたい 技術コラム

ばねの試作を依頼するときの注意点や事前に確認しておくべきポイントをご紹介します!

2024年8月8日

大阪門真市に本社がある栄光技研株式会社では、押しばね・引きばね・ねじりばねなど、たくさんのばねの試作相談を受けております。今回のブログでは、新しいばねを試作するときの注意するポイントをお伝えします。ばねごとに試作の注意ポイントは異なる部分もありますので、それぞれのばねの詳しい説明は下記ブログからご覧ください。

押しばねを試作・設計をする上での気を付けるポイントはこちら
引きばねを試作するときの注意ポイントはこちら
トーションばねを試作するときの注意点や形状の種類についてはこちら

実際にばねクリップを製造している動画です。図面がなく、ばねのサンプルのみの情報からばねクリップを製造しました。

ばね試作を依頼する前に社内で確認しておくこと

ばねメーカーに問い合わせをする前に、まずは社内で下記4つの内容を確認しておくと試作までの流れがスムーズになります。

1.価格帯
どのくらいの予算でばねを試作したいのか、可能であれば社内で決めておくと良いと思います。ご希望の単価によっては公差を緩めていただく場合もありますので、試作の細かな相談がスムーズになります。

2.納期
当社の場合、機械のセット時間が1時間から5日間ほど必要とします。難しいばねであればさらにセット時間は掛かります。ばねの材料の在庫状況にもよりますが、変動的なのでしっかり確認する必要があります。
ばねメーカーの短納期とばねの試作を依頼する側の短納期の感覚が違うことがあるので、最初に明確に伝えましょう。

3.図面の有無
今ある図面のばねを試作するのか、新規で図面からばねを設計するのかで納期が変わります。あらかじめ図面があるのかどうかを確認しておきましょう。

4.開発スケジュール
試作を依頼する場合は、あらかじめ、開発スケジュールを把握し、想定される状況をバネメーカーに伝えることが必要です。
1個しか必要ない場合や2日、3日でどうしても数個ほしい場合は試作のみを専門にされているばねメーカや通販サイトでの購入をお薦めします。

ばね試作の価格について

ばねの試作には、ばねの材料費や加工費の他に、梱包費など工賃がかかっています。数個の試作の場合、1個あたり数千円〜数万円かかります。ばねメーカーがばねを作る際、機械加工・手加工・機械加工と手加工、3つの加工方法からバネの形状とロット数によって決めます。押しばねや引きばね、トーションばねによって、製造する設備が異なり、さらに線の太さによっても機械が異なります。材質・ 線径(線材の太さ)・ばねの種類・表面処理(メッキなど)・ 必要数(ロット数)から算出し、価格を決めていきます。

ばね試作の設計について

ばねだけでなく製品のアッセンブリーや使用環境など、多くの観点から適切なばねの材料・荷重・防錆などを決めていかなければなりません。またアッセンブリ部品のコスト削減や組み立て効率のために、ばねや線加工部品を推奨することもあります。

栄光技研株式会社では、試作は量産の機械で製造するようにしています。
試作が量産になった場合でも、安心して使用していただくためです。過去に試作時の加工方法と量産時の加工方法が異なることで、トラブルやお客様のデメリットが発生してしまった経験があります。ばねの図面がなくても情報から設計ができるので、問題ありません。(ただし、図面があれば試作スピードは変わります)試作や量産の製品紹介事例はこちらをご覧ください。

ばねの試作を検討されている方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。TEL(072-881-3556)でもお問合せ可能です。お気軽にご相談ください。

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