ビニールハウス用クリップはビニールシートをハウスの骨組みにしっかりと固定するために使用される小さな部品です。クリップにも種類があり、一部のクリップはばね加工機で製造が可能になります。今回はビニールハウス用クリップの製造方法やバネ加工を含む製造工程における注意点を説明します。
ビニールハウス用クリップの種類と特徴
ビニールハウス用クリップには主に以下の3種類に分けられます。
1. パッカー
ビニールシートを挟み込み強力に固定します。樹脂部品とバネが合わさったクリップです。バネの力でシートをしっかりと押さえつけるため、風の強い日でも外れにくいです。
2. ペリカン
パッカーと似た形状ですが、バネの力が弱く比較的簡単に取り外しできます。ビニールシートを傷つけにくいという特徴があります。
3. コの字ピン
ビニールシートを地面に固定するためのピン状の部品です。地面に打ち込んで使用するため先端が尖った形状をしています。
他にもハウスバンドといったビニールシートをパイプに巻き付けて固定するバンド状の部品などがあります。
ビニールハウス用クリップの製造方法
ビニールハウス用クリップはバネや板バネ加工機を使って製造されており、種類によって製造方法が異なります。
●パッカー
バネはマルチフォーミングマシンを使って加工します。
●ペリカン
板バネ加工機を使って金属板を曲げ、シートを挟むためのパーツと組み合わせて製作します。
●コの字ピン
パッカー同様、マルチフォーミングマシンを使用して加工していきます。最後に先端を尖らす加工(テーパ加工や研磨加工)を行います。
ビニールハウス用クリップを製造する上での注意点
ビニールハウス用クリップを製造する上で、以下の注意点を押さえておきましょう。設計や材料費、製造工程におけるコストを考慮することで、コスト削減へ繋がります。
・用途に合わせた設計
屋根、地面など固定する場所によって必要な強度や形状が異なるので、設計する際は使用環境や使用頻度は注意が必要です。
・材料選定
外気温や使用頻度に合わせて耐久性や耐候性に優れた材質を選びましょう。ステンレスや亜鉛メッキ鋼など、腐食に強い素材が一般的です。
・バネの設計
バネを使用するクリップの場合、バネの強さや形状を適切に設計することでシートをしっかりと固定することができます。寸法誤差は取り付けの際に問題となるため、高い製造精度が求められます。
栄光技研株式会社では農業に関する部品をマルチフォーミングマシンにて製造しています。ばねにおける材料選定や製造工程についてもお客様のご要望に合わせた最適な部品をご提案いたします。クリップについてお困りの際はぜひお問い合わせフォームでご相談ください。