ばねの使用用途は様々です。使用される環境によっては、ばねが使用されている状態で力の変動がほとんどない状態のものと、ばねに力が繰り返し作用する状態のものがあります。
今回は枕で使用する押しばねを例にばねの設計する上でのポイントを解説します。
押しばねの特徴
押しばねはらせん状に巻かれた金属の線でできていて、押し縮める力に対して反発するばねのことです。身近なところではボールペンのノック部分や、機械製品の内部など色々な場所で使われています。
押しばねの設計事例
押しばねはシンプルな形状ですが、ほんの少しの微調整で荷重に大きく差が出ます。栄光技研で設計した押しばねの事例をご説明します。
ある会社から、睡眠時無呼吸症候群向けの枕に取り付けたセンサーの反応を高めるために、押しばねを使いたいという依頼がありました。(参考文献:睡眠無呼吸症候群について)
図面や仕様の指定がない中、枕という使用環境を考慮し、錆びにくく安全なステンレス素材を提案しました。また頭の重さを想定した適切な荷重を提案するため、営業部が提供したサンプルばねの荷重を製造部が計測しました。
その結果、荷重が強すぎる可能性が判明したため、製造部の意見と計測結果に基づき、荷重の異なる3種類の試作品を製作しました。
お客様に試作品を選んでいただいた結果、最適な押しばねを納品することができました。このように、使用環境やお客様の要望を丁寧に把握し、試作品による検証を重ねることで、高品質な押しばねを提供しています。
押しばねを設計する上でのポイント
押しばねの設計する上でのポイントは、使う目的を最初にハッキリさせることです。次に、お客様の要望を丁寧に聞き取り、一緒に最適な形を考えます。そして試作品を作って、実際に試してみることで設計の精度を高めます。計算だけでは分からない問題も、試作を通して見つけることができます。
- 目的を明確に: どんな役割を果たすバネが必要か、最初に決める。
- お客様と協力: どんなバネが欲しいか、要望をしっかり聞いて一緒に考える。
- 試作で確認: 実際に試して、問題がないか確かめる。
3つのステップをしっかりと行うことで、より最適な押しばねを設計することができます。
(参考文献:ばね 入門 日本ばね学会 日刊工業新聞社
はじめてのコイルばね設計 山田学 日刊工業新聞社
ばね 基礎のきそ 蒲久男 日刊工業新聞社)
栄光技研株式会社ではお客様のご要望を細かくヒアリングをしていきます。図面が無い場合でも、応えられる範囲で大丈夫です。最適な材料、線径、焼入温度・時間を考え、設計することで最適な加工方法をご提案します。お問い合わせフォームはこちら