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ベンダー曲げ加工に使用する丸棒材や特性、材料選定におけるポイントを解説します。

2024年10月29日

ベンダー曲げ加工は、用途や求められる性能によって最適な材料を選択することが非常に重要です。
今回は一般的に使用される丸棒材料の種類、それぞれの特性、そして選定におけるポイントについて詳しく解説します。
実際にベンダー曲げ加工品を製造している動画です。この動画では、自動車内装部品を製造しています。

ベンダー曲げ加工に使用する丸棒材の種類と特性

ベンダー曲げ加工に用いられる丸棒材は、大きく分けて鉄鋼と非鉄金属の2種類に分類されます。特に非金属とされる材料は加工が難しく、鉄鋼に比べるとコスト高になる傾向があります。

1、鉄鋼
鉄鋼の材料例です。3種類ご紹介します。
・炭素鋼: 強度が高く、価格が安価であるため、最も一般的な材料です。建築、機械部品など、幅広い分野で利用されています。しかし錆びやすいという欠点があります。
・ステンレス鋼: 耐食性、耐熱性、強度が高く、腐食環境下での使用に適しています。食品加工機器、医療機器など衛生面や耐久性が求められる分野で利用されます。
・合金鋼: 炭素鋼に他の元素を加えることで、強度、耐摩耗性、耐熱性などを向上させた鋼材です。特殊な用途に合わせた合金鋼が数多く開発されています。

2、非鉄金属
非鉄金属の材料例です。3種類ご紹介します。
・アルミニウム: 軽量で加工性が高く、電気伝導率も優れています。航空機、自動車部品など、軽量化が求められる分野で利用されます。
・銅: 電気伝導率、熱伝導率が高く、電気部品、熱交換器など、電気・熱関連の分野で利用されます。
・真鍮: 銅と亜鉛の合金で、耐食性、加工性が高く、装飾品、楽器など、美観が求められる分野で利用されます。

材料選定のポイント

ベンダー曲げ加工において最適な丸棒材を選択するためには以下の3つの点を考慮する必要があります。
1.強度
用途や環境によって重さや力がどれだけ求められているのか把握する必要があります。その上で強度を満たす材料を選択しましょう。
2.耐食性
使用環境における腐食のしやすさを考慮し、耐食性の高い材料を選択する必要があります。
3.加工性
曲げ加工の難易度、表面仕上げなど加工性を考慮する必要があります。加工性が悪い材料は加工に時間がかかり、コストが高くなる可能性があります。

材料選びに迷ったら、専門メーカーに相談しましょう

ベンダー曲げ加工に使用する材料は用途に応じて適性が異なり、耐久性やコストもそれぞれ違います。
製品トラブルを起こさないため、製品の使用目的に合わせて、適切な材料選択を行うことが大切です。

製品の要求性能(強度、耐食性、コストなど)をしっかりと把握し、様々な材料の特性を比較検討することが重要です。専門家と連携し複数の選択肢を比較検討することで、最適な材料を選定しましょう。

栄光技研株式会社では、ばね材料のノウハウを活かし、ベンダー曲げ加工に使用する材料についても、お客様のご要望に合わせた最適な材料選定をサポートします。
ベンダー曲げ加工品をロボアーム MB13-3DCにて製造します。試作1個から製作可能ですので、形状や納期・コストなどでお困りの方はぜひお気軽にお問い合わせフォームでご相談ください。

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