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お客様事例

野菜の業務用皮むき機に使用する引きばねの設計・製作

材質:

SWC

業種:

食品機械

愛知県にある野菜をカットする機械を製造販売されているお客様にインタビューをしました。きれいで無駄のない食品加工を目指し、お客様のニーズに沿った設計・製造を行っている会社です。
今回、野菜の皮むき用機械に使用する試作用の引きばねを製作させていただきました。なぜ当社のばねを使用したのか、試作で使用する引きばねを製作する際にどのように設計を進めたのかなどお話を伺いました。

ご相談内容

「現在使用している引きばねの設計値を元に計算ソフトで計算すると耐久性は問題ないと出るが、実際に使用するとフック部分が弱くばねが折れる。ここ数年ばね製造メーカーに問合せをしてみたが、納得できる回答を得ることができずにいる。野菜の皮むきをしている機械のため、野菜の皮に折れたばねが混入することが起こりうるかもしれないので、何とか耐久性を伸ばしたい」とご相談いただきました。

設計製作のポイント

今回の引きばねの設計のポイントは下記3点になります。

・耐摩耗性(耐久性の1つ)
・フックの起こし部分と形状
・ばねの設計から納品まで一貫生産

設計のポイントを3点ふまえた上で機械にばねを組み付ける箇所に着目し、フックの起こし部分に角度をつけたものと、フック形状を二重構造にした引きばねの2パターンの形状を提案しました。計算ソフトによる設計値が必ずしも実際に使用した時も同じ値とは限らないため、試作品から試していただくことにしました。引きばねにおける摩耗は、ばねを機械に組み込んだ時の接地する面が多ければ摩耗が早く、少なければ摩耗は遅くなります。

▼設計製作した引きばねになります。

当社のばねを採用した理由

コスト面も考慮したうえでフックの起こし部分に角度をつけた引きばねが採用となりました。引きばねの耐久性が伸びた場合、量産へと切り替えていただく予定です。愛知と大阪の距離は決して近くありませんが、提案内容や実際にお客様先まで足を運ぶといった対応力を評価していただきました。

 

営業担当からのコメント

引きばねのフック形状についてのご相談でした。実際に現場にお伺いし、お話を伺う中で、機械に対するこだわりやより良い製品を作りたいという想いを強く感じました。お客様のこだわりである「生産性向上」を活かしつつ、効率的で耐久性のある引きばねをご提案できたのではないかと考えています。
企業様のこだわりや大事にされていることをお聞きすることで、より一層ばね・樹脂部品・金属部品などお客様の困ったを解決できるよう、いただいた課題にお応えしていきたいと思います。